現代の子どもたちに必要なスキルの一つとして、注目を集めているのがSTEM教育です。STEMとは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の頭文字を取った言葉で、これらの分野を総合的に学び、論理的思考力や創造力を養うことを目的としています。

しかし、「STEM教育」というと難しそうな印象を持つ方もいるかもしれません。特に未就学児や小学生に対しては、学びが「楽しい!」と感じられることが最も大切です。そこで今回は、STEM教育の要素を取り入れながら、子どもが楽しみながら学べる習い事を紹介します。

近年、学校教育にも取り入れられ始めたプログラミング。幼児や小学生向けのプログラミング教室では、タブレットやパソコンを使って、視覚的に分かりやすいブロック型のプログラミング言語を用いることが一般的です。

【おすすめポイント】

  • 論理的思考力が育つ:コードを組み合わせて問題を解決する力が養われる
  • 創造力を伸ばす:オリジナルのゲームやアニメーションを作ることで、表現力も磨かれる
  • 未来のITスキルを身につける:将来の仕事にも役立つ基礎が学べる

未就学児向けには「スクラッチジュニア」、小学生には「スクラッチ」などが人気です。ゲーム感覚で学べるため、子どもも楽しんで取り組めます。

ロボット教室では、ブロックや専用のキットを使ってロボットを組み立て、動かすことで、ものづくりの楽しさを体験できます。

【おすすめポイント】

  • 手を動かしながら学べる:組み立てとプログラミングの両方を実践
  • 問題解決能力が養われる:自分で考えて試行錯誤する力が身につく
  • 科学と工学に触れられる:物理や数学の基礎知識も自然と学べる

特に、LEGO® WeDo 2.0やVEX Roboticsなどの教材を使用した教室が人気です。

身の回りの現象に興味を持つきっかけになるのが、科学実験教室です。簡単な化学反応を利用した実験や、磁石や電気を使った工作などを通して、科学の楽しさを実感できます。

【おすすめポイント】

  • 身近な科学に興味を持てる:日常生活の不思議を発見できる
  • 観察力が養われる:結果を見て考える力が育つ
  • 探求心を伸ばす:答えを自分で見つけようとする姿勢が育まれる

例えば、「スライム作り」「ペットボトルロケット」「静電気の実験」など、親子で楽しめる内容が多いのも魅力です。

数学的な考え方を遊びながら学べるのが、数学パズル教室です。算数の計算だけでなく、図形パズルや数独、論理クイズなどを通じて思考力を鍛えます。

【おすすめポイント】

  • 楽しみながら数学に親しめる:ゲーム感覚で問題を解決
  • 論理的思考が育つ:考えるプロセスを大切にできる
  • 応用力が身につく:学校の勉強にも役立つ

日本数学オリンピックの予選問題を簡単にアレンジしたものや、カタミノやルービックキューブを使った問題なども取り入れられています。

STEM教育は、デジタルな学びだけでなく、自然と触れ合いながら学ぶことも重要です。アウトドアでの観察活動や、工作を通じて生き物や環境について考える機会を持つことができます。

【おすすめポイント】

  • 自然とのふれあいが増える:身近な動植物を観察できる
  • 科学的な思考力が養われる:自然現象を考える力がつく
  • 五感を使って学べる:机上の学びだけでなく体験が中心

例えば、「昆虫観察」「星空観察」「植物の成長記録をつける」といった活動があり、子どもの好奇心を刺激します。


STEM教育は、単なる知識の詰め込みではなく、「なぜ?」「どうして?」という子どもの疑問を大切にしながら、楽しみながら学ぶことが重要です。

今回紹介した習い事は、それぞれの分野で興味を引き出し、未来につながるスキルを育むものばかりです。お子さんの興味や特性に合わせて、楽しんで学べる環境を整えてあげることが、STEM教育を成功させるポイントになります。