漢字の学習は、日本におけるすべての教育の基礎を固める重要なステップだと考えています。日本語が読めなければ(=読解できなければ)、数学や英語の問題でも何を問われているのかわかりません。
とにかく小学校で習う漢字を取りこぼすことは避けたいという思いの中、我が家では陰山英男先生の『徹底反復 一年生の漢字』『徹底反復 二年生の漢字』を使ってきました。もちろん来年度を見据えて三年生の漢字も使用予定ですでに購入してあります。
本記事では、このドリルの特徴やメリット、そしておすすめの使用法について詳しく解説します。
書籍の特徴

- シンプルで分かりやすい構成 陰山先生の徹底反復シリーズは、極めてシンプルな構成が特徴です。一つの漢字につき、読み書きを中心にした反復練習が用意されており、習得を段階的に進めることができます。他のドリルと比較すると、一度に出てくる漢字が多いように感じますが、毎日違う漢字を少しずつ覚えるのではなく、ある程度の量の漢字を何度も何度も繰り返すことが定着への近道なんだそうです。「徹底反復」というキーワードの意味はそこにあります。
- 「徹底反復」の効果 1の内容にも繋がりますが、このシリーズは漢字の定着を目指して徹底的な繰り返しを促す設計になっています。この「反復学習」によって、子どもたちは漢字の形や意味を自然と記憶に定着させることができます。特に、初めて漢字を学ぶ1年生や、基礎を固める2年生には最適な学習方法と言えます。
- 陰山メソッドに基づく体系的な学習 陰山先生は教育現場での実践経験を基に、子どもたちが本当に力をつけるための教材作りに取り組まれています。このシリーズも、学年ごとの学習指導要領に基づいており、体系的な学習が可能です。
実際に使用してみた感想
私がこのシリーズを使用するきっかけになったのは、子どもたちにこのシリーズを使用させた親御さんが、「基礎力がしっかりと身についた」と評価していたからです。以下に具体的なポイントを挙げます。
- 集中力を養う訓練に最適 1ページあたりの練習量が適度で、短時間で集中して取り組むことができます。特に低学年の子どもたちは集中力が続きにくい傾向がありますが、この教材はその特性を考慮して作られているため、学習へのハードルを下げることができます。
- 達成感が得られる設計 このドリルは、一つのユニットにつきこれから習う漢字を使った短文の音読文と、書き順や読み方を確認する確認する書き取り、音読文と同じ文章を漢字で書く練習、熟語の書き取り、そしてテストという流れで構成されています。音読は3~5文程度の文章を「10秒程度」で音読できるようになりましょうという目標があります。この具体的な目標が設定されていることで息子はメラメラとやる気を刺激されていました。声に出してはきはきと発語することは、脳を活性化するのだそうで、あらゆる学習の準備体操として陰山先生が推奨している方法です。「徹底反復 二年生の漢字」では、一つのユニットを終えると16字の漢字学習をクリアしたこととなり、達成感を得られている様子でした。
おすすめの使用法

- 毎日コツコツと取り組む この教材の真価を発揮するには、毎日少しずつ取り組むことが大切です。ドリルには「1回あたり12ページを目安に学習を進めましょう」とされていますが、我が家の場合は1回3ページにしています。これは息子があまり漢字学習を好きではないからです。特に平日は他にもやりたいことがあり時間がない中で気分を損ねず学習してもらうため、正直なところ妥協しました。春休みには三年生の漢字を先取り学習する予定のため、そこでは1ユニットずつ進めてみようと思います。
- 先取り学習の一環として活用する 音読から始めてなぞり書きをし、書き順や読み方を確かめて進めていく流れなので、先取り学習の教材としても最適だと考えています。特に、大人が適切なアドバイスをできる環境で扱うと最短距離で正しい感じを身に付けられるのではないかと感じます。
- 復習用として活用する 既に学んだ漢字の復習用としても、この教材は優れています。わが家が初めて取り入れた際にはこの復習用教材としてでした。漢字は使わなければ忘れていくものです。記憶の薄れた漢字を再確認し、漢字そのものだけではなく熟語の知識の定着も図ることができます。
- ご褒美を設ける工夫 子どもが楽しく学べるよう、学習後にご褒美を設定するのもそれが利くお子さんにとっては良いアイデアだと思います。わが家はシールではもう喜ばなくなってしまったため、「毎日休まず続けて一冊終えたら好きな本を1冊を買おう」と約束しています。
注意点
一方で、以下の点に注意する必要があります。
- 無理をさせない どんな学習についてもいえることですが、子どもが疲れているときや集中力が切れているときに無理に学習を進めると、逆効果になる場合があります。特に息子にとっては漢字はあまり興味のある分野ではないので、あまりに気が乗らないときにはページを少なめにして切り上げることもあります。(その分は次回に上乗せですが)
まとめ

陰山英男著『徹底反復 一年生の漢字』『徹底反復 二年生の漢字』は、漢字学習の基礎をしっかり固めるための優れた教材です。シンプルで分かりやすい構成や反復練習を通じて、子どもたちの学習意欲を引き出し、着実に力をつけることができます。
みなさんもぜひこの教材を活用して、子どもたちの漢字学習を楽しく、そして効果的に進めてみてください。面白い活用法があれば教えていただけると嬉しいです!