はじめに:両立に悩む保護者は多い
「習い事に通わせたいけれど、学校の勉強との両立が心配」
「塾も始めたけど、他の習い事とのバランスが難しい」
小学生になると、子どもの世界が一気に広がり、放課後の時間がますます大切になってきます。
とはいえ、勉強時間も確保したいし、体も動かしてほしい。親としては「全部うまくやってほしい」と思ってしまうものですよね。
でも実際には、スケジュールが詰まりすぎて子どもも親もヘトヘトになってしまうことも…。
この記事では、習い事と学業を無理なく両立させるためのスケジュール管理の工夫と、実際のご家庭のタイムスケジュール例をご紹介します。
習い事と学業の「両立」は本当に必要?
まず前提として知っておきたいのが、「すべてを完璧にこなす必要はない」ということです。
習い事も学業も、長い目で見れば子どもの成長に大きく貢献するものですが、両立にこだわりすぎて生活が息苦しくなってしまっては本末転倒です。
特に小学生のうちは、「学ぶ楽しさ」「達成感」「自分で時間を使う感覚」を養うことが大切。
そのためにも、スケジュール管理は「詰め込む」より「バランス重視」で考えていきましょう。
両立のカギは“見える化”と“余白”
では、どうすれば無理のないスケジュールが作れるのでしょうか?
カギになるのはこの2つです。
1. スケジュールの「見える化」
学校、宿題、習い事、食事、入浴、就寝時間…。
日々の時間の流れを“見える化”すると、「意外と余裕がある時間帯」「毎回バタバタするタイミング」が浮かび上がってきます。
ホワイトボードやスケジュールアプリを使って、家族みんなが把握できるようにするのも効果的です。
2. 意識して“余白”をつくる
スケジュールを詰めすぎると、子どもも親もストレスがたまります。
自由時間や何もしない時間をあえてスケジュールに入れることで、心のゆとりが生まれ、習い事や勉強にもより集中しやすくなります。
平日のスケジュール例(小2男の子・共働き家庭)
以下は、実際の我が家の例です。
月曜日(体操教室あり)
- 6:00 起床・朝の支度・家庭学習(15分~30分程度)
- 7:10 朝食
- 8:50 登校
- 15:00 下校・おやつ・休憩・宿題(15分)
- 15:30〜16:30 体操教室
- 17:00 帰宅・自由時間
- 18:00 夕食
- 19:00 入浴
- 20:00 就寝
ポイント
- 「宿題→習い事→自由時間」の流れで、帰宅後の時間を有効活用。
- 入浴や食事も習慣化されていて、生活リズムが安定。
このように、無理なく1日の流れを構成することで、習い事が負担にならず、むしろ生活のアクセントになります。
習い事は何個まで?掛け持ちの考え方
「うちの子、3つ習い事をしてるけど大丈夫?」という声もよく聞きます。
掛け持ちの数に“正解”はありませんが、ひとつの目安として、
- 低学年(1〜2年生):1〜2個
- 中学年(3〜4年生):2〜3個
- 高学年(5〜6年生):3個までが限度
と言われることが多いです。
ただし、これは習い事の頻度や移動距離、子どもの性格や体力によって大きく変わります。
「子どもが楽しそうに通っているか」
「帰宅後、ぐったりしていないか」
といった様子をよく観察して、定期的に見直すことが大切です。
親のサポートは“がんばりすぎない”こと
つい親が頑張りすぎて、送迎に振り回されたり、宿題チェックにストレスを感じたりしていませんか?
習い事と学業の両立には、親の余裕も不可欠です。
- 送迎を家族で分担する
- 宿題は時間を決めて一緒に取り組む
- 忙しい日は「やらない日」を決める
こうした“ゆるさ”を取り入れることで、継続しやすくなります。
まとめ:両立のコツは「頑張りすぎない工夫」
習い事と学業の両立に悩むのは、多くの家庭に共通するリアルな悩みです。
大切なのは、「子どもが充実した時間を過ごせているか」を基準にスケジュールを組み立てること。
無理のないスケジュール設計と、親子の気持ちに寄り添った“工夫”があれば、両立はきっと可能です。
忙しい毎日の中でも、子どもの「できた!」の笑顔を見られるよう、焦らず、比べず、少しずつ前に進んでいきましょう。