お子さんがひらがなをスムーズに読み書きできるようになるには、どのような練習が効果的なのでしょうか?

「なかなか覚えられない」「書くのを嫌がる」といった悩みを持つ保護者の方も多いでしょう。実は、幼児期から少しずつ遊び感覚で取り組むことで、ひらがなの習得をスムーズに進めることができます。

本記事では、ひらがなの読み書きを楽しく身につけるための練習法や、つまずきを防ぐポイントをご紹介します。


ひらがなを覚えるには、大きく分けて次の3つのステップがあります。

  1. 「見る・聞く」:ひらがなに親しむ
  2. 「読む」:ひらがなを識別する
  3. 「書く」:形を正しく覚えて書く

それぞれのステップでどのような練習をすればよいのか、詳しく解説していきます。


ひらがなの学習は、まず「目と耳」で慣れ親しむことが大切です。

1. 絵本やポスターを活用する

お子さんの好きな絵本をたくさん読んであげることで、自然にひらがなを目にする機会が増えます。また、ひらがなポスターを部屋に貼るのも効果的。トイレやお風呂場など、毎日目に入る場所に貼ると無理なく覚えられます。

2. 歌やリズム遊びで楽しく覚える

「50音の歌」や「あいうえおのリズム遊び」を取り入れると、音として覚えやすくなります。親子で歌いながら楽しむことで、遊びの中で自然に身につきます。

3. 生活の中でひらがなを意識する

「これは“あ”がつくね!」「パパの“ぱ”はどれかな?」など、身の回りの言葉をひらがなに結びつけると、興味を持ちやすくなります。


ひらがなを目にする機会が増えてきたら、次は「読む」練習に進みます。

1. しりとり遊びをする

しりとりは、言葉の音と文字を結びつけるのに最適な遊びです。最初は「りんご→ごりら」のように親がサポートしながら進めていきましょう。

2. ひらがなカードを使う

市販のひらがなカードや手作りのカードを使って、遊びながら覚えるのもおすすめです。「○○ちゃんの“さ”はどれ?」などクイズ形式にすると楽しく学べます。

3. 名前を読ませてみる

お子さんの名前や家族の名前は興味を持ちやすいので、まずはそこから練習してみると良いでしょう。「○○ちゃんの“○”はどれ?」と聞くと、自分の名前だからこそ積極的に覚えようとします。


読むことに慣れてきたら、次はいよいよ書く練習です。

1. 大きく書いてみる

最初は紙いっぱいに大きく書かせるのがおすすめ。手の動きを意識しながら書くことで、形をしっかり覚えることができます。

2. 指なぞりから始める

いきなり鉛筆で書くことは幼児にとってとても難しいチャレンジです。指でなぞる練習から始めましょう。砂場やお風呂の曇ったガラスなど、いろいろな場所でなぞると楽しく練習できます。

3. 点つなぎで遊び感覚に

点つなぎで文字を作るワークを活用すると、遊びながら文字の形を覚えられます。

4. 無理なく短時間で

長時間の練習は飽きてしまうので、1回5分程度を目安に、毎日少しずつ取り組むのがコツです。


1. 「書ける=覚えた」ではない

「ひらがなを覚えた」というのは、単に書けるようになることではありません。まずは「読める」ことを優先し、無理に書かせようとしないことが大切です。

2. お手本をよく見せる

間違った形で覚えないように、お手本をしっかり見せてあげましょう。親がゆっくり書くところを見せると、真似しやすくなります。

3. 「正しく書く」より「楽しむ」ことを大事に

「間違えずに書かなきゃ!」とプレッシャーを感じると、練習が嫌になってしまいます。完璧を求めるのではなく、「上手に書けたね!」とポジティブな声かけを意識しましょう。

4. 子どものペースに合わせる

お子さんによって得意・不得意があるため、「○歳だからこれができるはず!」と決めつけず、それぞれのペースで進めていきましょう。


ひらがなの読み書きは、楽しく取り組めば自然と身につくものです。

  • 「見る・聞く」でひらがなに親しむ
  • 「読む」練習でひらがなを識別する
  • 「書く」練習で形を覚える

この3つのステップを意識しながら、お子さんの興味を引く工夫を取り入れてみてください。無理なく、楽しみながらひらがなを習得していきましょう!