小学生になると、授業や宿題で「作文」を書く機会が増えてきます。ですが、多くの子どもたちが「何を書けばいいかわからない」「うまく言葉にできない」と苦手意識を持ってしまうことも少なくありません。
実は、作文力を伸ばすためには、特別なトレーニングよりも、日常の中で親がちょっとしたサポートをすることがとても効果的なのです。今回は、小学生の「書く力」を育てるために、親ができる簡単なサポート法をご紹介します。
1. まずは「話す力」を育てよう
作文力を伸ばすためには、「言葉で表現する力」が必要です。まずは、子どもが自分の気持ちや出来事をスムーズに話せるようになることが大切です。
◎親ができるサポート
- 「今日はどんなことがあった?」と質問する
- 子どもの話を最後までしっかり聞く
- 「それってどういうこと?」と興味を持って掘り下げる
- 「へぇ!それでどう思ったの?」と気持ちを聞く
たとえば、学校であった出来事を話してくれたとき、「楽しかった」と一言で終わるのではなく、「どんなところが楽しかった?」「それはどうして?」と質問を投げかけることで、具体的に話す力がついていきます。
2. 日記を書く習慣をつける
作文力を伸ばすためには、「書く」ことに慣れることが重要です。そのためにおすすめなのが、日記を書くことです。
◎親ができるサポート
- 「何を書けばいいかわからない」と言う子には、お題を用意する(例:「今日一番うれしかったこと」「びっくりしたこと」)
- 文章の長さは気にせず、自由に書かせる
- 書いた内容を一緒に読んで「面白いね!」「ここ、もっと詳しく書いてみたら?」とフィードバックする
- 「お母さん(お父さん)も一緒に書くね」と親も日記を書く
親も一緒に日記を書くことで、子どもは「書くことが特別なことではない」と感じ、楽しく取り組めるようになります。
3. 本をたくさん読む
表現力を豊かにするためには、「良い文章」にたくさん触れることが大切です。読書を通じて、言葉の使い方や文章のリズムを自然に学ぶことができます。
◎親ができるサポート
- 子どもが興味を持てる本を一緒に選ぶ
- 読んだ本について「どんな話だった?」「一番好きな場面はどこ?」と話す
- 親が音読してあげる(特に低学年)
- 物語の続きを親子で考える遊びをする
「読んだら終わり」ではなく、感想を話したり、内容について考えたりすることで、より深く本を楽しむことができます。
4. 体験を増やす
作文は、自分の経験をもとに書くことが多いもの。だからこそ、いろいろな体験をすることが、作文力アップにつながります。
◎親ができるサポート
- 公園や動物園などに出かけて、見たこと・感じたことを話す
- 料理や工作を一緒にして、その手順を説明させる
- 旅行やイベントの後に「何が一番楽しかった?」と話す
- 「見たもの・聞いたこと・匂い・味・触った感じ」など五感を使った表現を促す
体験を増やすことで、書けるネタが増え、より豊かな表現ができるようになります。
5. 書いた作文をほめる
「上手に書けないからイヤだ」という気持ちをなくすためには、親のポジティブな声かけが大切です。
◎親ができるサポート
- 「この表現、面白いね!」と具体的にほめる
- 文章の内容だけでなく、「たくさん書いたね!」「頑張ったね!」と努力を認める
- もし間違いがあっても、いきなり指摘せず、「ここ、こう書くともっと伝わるかもね」と提案する
作文に自信を持てるようになると、「もっと書きたい!」という気持ちが育ちます。
まとめ
作文力を伸ばすためには、「話す・読む・書く」のバランスが大切です。そして何より、楽しく取り組むことが一番のポイント!
親が日常生活の中で少し意識するだけで、子どもは自然と表現力豊かになっていきます。ぜひ今日から、楽しみながら取り組んでみてくださいね。